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北口榛花オリンピックで金メダルを生んだチェコ人コーチとの深い絆! 世界で戦うための秘訣は?

北口榛花オリンピックで金メダルを生んだチェコ人コーチとの深い絆! 世界で戦うための秘訣は?
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2024年8月のパリオリンピックで、女子やり投げの北口榛花選手が堂々の金メダルを獲得しました!

オリンピック陸上競技女子フィールド種目での初の金メダル、大大大快挙です!!

素晴らしいです!

実は北口選手は、チェコ人のコーチと二人三脚で練習を積み重ねてきたということをご存じの方は多いのではないかと思います。

そこで今回は、金メダリストとなった北口榛花とチェコ人コーチの絆、そして世界で戦うための秘訣は何かを探ってみようと思います。

 

北口榛花ついにオリンピックで金メダル!

パリオリンピック、陸上女子やり投げで歴史的快挙です!

北口榛花選手が、記念すべきパリオリンピックで金メダルを獲得しました。

おめでとうございます!!

北口選手は、1回目の投てきで、自己ベスト記録を大きく更新する65メートル80センチをマークし、 その後も誰にも抜かれることなく、見事金メダルに輝きました!

日本女子選手が、オリンピックの陸上フィールド種目でメダルを獲得するのは、なんと史上初です!

 歴史に名を刻む、素晴らしい快挙となりました!

 

どんな結果を出したのか?

8月10日、パリ五輪陸上女子やり投げ決勝に、世界選手権を制した北口榛花選手と、オリンピック初出場の期待の星・上田百寧選手の二人が挑みました。

二人の日本人選手が決勝に残れるということだけでも、素晴らしいことなんだと思います。

大舞台の決勝は、12人の選手による熱い戦いに。

その中で北口選手は、なんと1投目から素晴らしい投てきを披露しました。

力強いフォームで槍を放つと、自己ベスト記録を更新する65メートル80センチをマークし、トップに躍り出たんです!

その後も、北口選手は2投目以降、記録更新を狙いますが、1投目を超えることはできませんでした。

しかし、他の選手の記録は63メートル93センチが最高で、北口選手が最後までリードを守りきり、見事金メダルを獲得したのです。

もう、とても感動しました。

有森裕子さんがプレゼンターで登場していて驚きました。

【女子やり投げ 最終結果】

1.北口 榛花(日本) 65.80m

2.ファン ダイク(南アフリカ) 63.93m

3.オグロドニコバー(チェコ) 63.68m

4.コラク(クロアチア)63.40m
5.ルイス フルタド(コロンビア)63.00m
6.アギラル(スペイン) 62.78m
7.ミッチェル(オーストラリア) 62.63m
8.アンドレチク(ポーランド) 62.44m
9.ツェングコ(ギリシャ) 61.85m
10.上田 百寧(日本) 61.64m
11.オブスト(ノルウェー) 61.14m
12.リトル(オーストラリア) 60.32m

 

インタビューでのことばは?

金メダルが確定したあとの北口選手は、最後の投てきを終えた直後から涙していました。

そして、金メダリストだけが鳴らすことができるという大きな鐘を何回も鳴らし、日の丸を持ったまま何回も飛び跳ねて喜びを爆発させていましたね。

 非常に多くの困難を乗り越えて結果を出した時、人にはどれほどの喜びの感情が沸き上がるのでしょうか?

これは、オリンピアンにならないとわからない感情なんだと思いますね。

そして、インタビューにはこう答えています。

「うれしいだけじゃ足りないくらい、ことばにできないくらいの気持ちで、いまだに実感がわかない」

「シーズン最初はあまりうまくいかなくて不安もたくさんあった」

「ずっと味方をしてくれる人もいたのでありがたかった。誰かが信じてくれなかったらここに立てなかったと思う」

「いつもは6投目までのんびりしているが、きょうはすごい選手ばかりだったので、プレッシャーをかけられるように、1投目から絶対に行きたいと思って臨んだ」

「選手村に入ってからは毎日、夢の中で70メートルを投げていたので悔しい部分もある。夢の中で終わってしまった記録も、次はかなえられるように頑張りたい」

来年、東京での世界選手権で70メートルの投てきを期待していますと言われると、「もう少し前がいいです」と。

来年の世界陸上選手権よりも早い段階で70メートル越えの投てきをしたいと、すでに次を見据えている北口選手に、アスリートとしてのすごさを感じました。

 

北口榛花とチェコ人コーチの絆とは?

パリオリンピックで金メダルを獲った北口選手に、セケラックコーチがかえたことばは、「私(北口選手)が世界一だよ」だったそうです。

そんな声をかけてくれてうれしかったととインタビューで北口選手が答えていましたね。

金メダリストとなった北口選手とチェコ人コーチとの絆は、どのように築かれていったのでしょうか?

北口選手とコーチとの出会いからみていきましょう。

 

なんでチェコ人コーチ? 北口選手とコーチの出会い

北口選手がデービッド・セケラックコーチと出会ったのは、2018年。

北口選手は、一時期コーチ不在の状態が続いていました。

しかし、2018年11月、フィンランドでのやり投の国際講習会に参加した際に転機が訪れます。

そこで出会ったのは、やり投げ大国のチェコでジュニアコーチをしていたデイビッド・セケラックさん。

彼の指導方法に強く興味を持った北口選手は、英語が不慣れながらも、自らメールなどで交渉し、指導を依頼したのです。

北口選手の熱意は海を越え、セケラックさんの心を動かしました。

2019年2月、彼女は単身チェコへ渡り指導を受けることに。

言葉の壁を越えて、二人の師弟関係が始まったのです。

その後もセケラックコーチから指導を受けるため、北口選手は難解とされるチェコ語を学びながら、練習に励んだのだそうです。

最初はコミュニケーションをとるのも大変だったようですが、今では難なくチェコ語が話せるようになっているんですね。さすがです。

 

なぜ、ジュニアコーチの指導を受けることにしたのか?

チェコは、やり投げが盛んな国として知られていて、優秀なコーチも多いのです。

チェコ国内では、セケラックコーチは決して有名な指導者ではありません。

練習拠点は首都プラハから遠く離れた、ドイツに近い小さな街。

彼の指導するグループも、世間的には無名の存在でした。

実績も、今年シニアで優勝者を輩出したとはいえ、他の教え子はジュニア選手が中心。

華やかな舞台とは程遠い環境です。

北口選手が、なぜチェコの英雄であるバルボラ・シュポタコバ選手がいるような強豪チームではなかったんです。

北口選手は、自分の指導者としてなぜセケラックコーチを選んだの?

基礎を固めるため

北口選手の答えはこうです。

「シニアレベルの技術を習得するのは、まだ早い段階だと感じていたんです。まずは、ジュニアとして基礎をしっかりと固める必要があると考えていました。」

北口選手は、自分の成長段階を見据え、必要な技術を教えてくれる指導者として、セケラックコーチを選んだのです。

それは、地に足をつけ、冷静に現状を分析した上での、賢明な選択だったと言えるでしょう。

日本で今までやってき方法では世界に通用しないと考えた

北口選手は、スランプに陥り、自力では改善できない状況に追い込まれていました。

そこで、指導者を求めてチェコへ渡り、新たな投てきフォームに挑戦します。

それは、日本では一般的ではなかった、「槍を一度下げてから体を大きくひねる」という方法。

従来の「槍をまっすぐに引いて投げる」フォームに比べ、高度な技術が必要とされます。

しかし北口選手は、誰も成し得なかった技術に挑戦することで、金メダルと70m越えを目指したのです。

 

壁を乗り越えて… 信頼で結ばれた二人三脚

もちろん、順風満帆な道のりだったわけではなかったといいます。

言葉の壁、文化の違い、そしてスランプ…。

これらの困難を乗り越えられたのは、北口選手とセケラックコーチがお互いを深く信頼し、リスペクトし合っていたからに他なりません。

困難な状況ですら、二人の絆をより一層強固なものにしたと言えるでしょう。

どんな困難があったのでしょうか?

 

1. 新フォーム習得の壁:試行錯誤の日々とコーチの献身的な支え

セケラックコーチが指導する、槍を一度下げてから体を大きくひねるという新しい投てきフォーム。

習得には、想像以上の苦労が伴ったとのこと。

当初、北口選手は新しいフォームに身体が全くついていかず、記録は伸び悩みました。

焦りと不安から、練習中に涙を見せることもあったそうです。

しかし、セケラックコーチは決して諦めませんでした。

ビデオを使ったフォームの細かな分析、北口選手の身体の特徴に合わせた練習メニューの作成など、あらゆる角度からサポートを行いました。

時には、自身が実際に体を動かしながら、フォームを丁寧に説明することもあったといいます。

北口選手の努力とセケラックコーチの献身的な指導が実を結び、徐々に新しいフォームが身についていきます。

そして、ついに記録が向上し始めた時、二人の間に大きな喜びと達成感が生まれました。

 

2. コロナ禍による活動制限:距離を超えて繋がった絆

2020年、世界は新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の事態に見舞われました。

チェコと日本の行き来が制限され、北口選手とセケラックコーチは、直接指導を受けることが困難な状況に陥ります。

しかし、二人はオンラインでの指導に切り替え、距離を感じさせないコミュニケーションを継続したのだそうです。

ビデオ通話を使ったフォームチェック、トレーニングメニューの共有など、工夫を凝らしながら練習に取り組みました。

コロナ禍という困難な状況下でも、互いを信じ、前向きに取り組む姿勢を貫いたことで、二人の絆はさらに深まりました。

そして、それは、2023年世界陸上での金メダル獲得へと繋がったのです。

新しい環境に飛び込んでもいつも笑顔でいること、勤勉であること、フィジカルとメンタルとの両方が強い北口選手だからこそ成しえたことではないでしょうか。

大きな結果を出しコーチに駆け寄る北口選手、二人の絆が感じられます。

 いつも笑顔でいることが、 良いことを引き寄せているのがわかりますね。

 

世界で戦う秘訣は?

オリンピックや世界陸上競技選手権大会などでは、活躍するアスリートをテレビ中継でみることができますが、他にも世界的な陸上の競技会はあります。

一例をあげてみますと…、

世界各地を転戦する、陸上競技の最高峰シリーズでトップアスリートが年間を通してポイントを競い合い、年間王者を決める『ダイヤモンドリーグ』

『大陸別選手権』には各大陸ごとに開催される選手権大会があり、地域内のトップアスリートが集まります。

このような世界を舞台に戦うには、何が必要になるのでしょうか?

 

世界で戦うために必要なことって?

北口選手とコーチの物語から、世界で勝負をするために何が必要かを読み取ることができると思います。

 

1. 自分の限界に挑戦し続けること!

北口選手は、セケラックコーチの指導のもと、自分の限界に挑戦し続けました。

新しい練習方法にも積極的に取り組み、常に上を目指して努力を続けたのです。

 

2. 信頼できる仲間を見つけること!

北口選手にとって、セケラックコーチは、単なる指導者ではなく、人生の師であり、かけがえのない存在になったといえるでしょう。

信頼できる仲間の存在は、困難を乗り越えるための大きな支えになっているんですね。

 

3. 自分と向き合い、強みを生かすこと!

セケラックコーチは、北口選手の体力面だけでなく、精神面もサポートしてくれたんですよね。

そして、北口選手の強み(持ち味)を最大限に生かす指導をしてくれたのです。

 

北口選手の強み(持ち味)は何?

セケラックコーチは、北口選手の強みを最大限に生かすことにより、彼女を大きく成長させたと言えるでしょう。

北口選手の強みって何かな?

1. 恵まれた体格とパワーを生かしたダイナミックな投てき

身長179cmという女子やり投げ選手の中でも恵まれた体格と、持ち前のパワーを活かしたダイナミックな投てきは、北口選手の大きな武器です。

特に、セケラックコーチとのトレーニングで身につけた、全身をムチのように使う投てきフォームは、槍に大きな推進力を与え、70m超えのビッグスローを生み出す源となっています。

 

2. 常に前向きに挑戦を続けるメンタルの強さ

北口選手は、スランプに陥ったり、新しい投てきフォームの習得に苦しんだりするなど、多くの困難に直面してきました。

しかし、どんな時でも諦めずに、前向きに挑戦を続けるメンタルの強さを持ち合わせています。

チェコという異国の地での挑戦、コロナ禍での活動制限など、逆境をバネにして成長を続ける姿は、多くの人に勇気を与えています。

 

3. 明るく、周囲を巻き込むコミュニケーション能力

北口選手は、持ち前の明るさと笑顔が魅力的です。

また、誰とでも分け隔てなく接し、周囲を明るくするコミュニケーション能力の高さも持ち合わせています。

セケラックコーチとの言葉の壁を乗り越えて信頼関係を築いたのも、北口選手のコミュニケーション能力の高さが大きく貢献しています。

これらの持ち味は、北口選手が世界の頂点に立つために欠かせない要素と言えるでしょう。

技術、精神力、人間性のすべてを兼ね備えた北口選手の今後の活躍に、ますます期待が高まります。

 

まとめ

2024年パリオリンピックで金メダルを獲った北口選手の最高の笑顔を期待していましたが、その通りになりました。

歴史的快挙を達成した北口選手も、北口選手を指導した異国チェコのセケラックコーチも指導者として大きな結果を出すことができ、素晴らしいとしか言いようがありません。

北口選手とセケラックコーチの物語は、夢を叶えるために必要なのは、才能や環境だけでなく、努力と信頼、そして自分自身と向き合うことだと教えてくれています。

北口榛花選手とセケラックコーチの強い絆は、言葉や文化、そしてコロナ禍による活動制限といった数々の困難を乗り越えて築かれました。

北口選手の才能に惹かれたセケラックコーチは、彼女の努力を献身的に支え、北口選手もまた、コーチの指導を信じ、共に成長を追求しました。

二人の絆を象徴するのが、北口選手の明るい笑顔です。

チェコという異国の地でも、持ち前の明るさで周囲をパッと明るくする姿は、コーチやチームメイトの心を掴み、最強のチームへと導きました。

世界で戦うために必要なのは、才能や環境だけでなく、北口選手とセケラックコーチのように、信頼できる仲間と揺るぎない絆を築くこと、そして、どんな困難にも前向きに挑戦し続けることなのかもしれません。

以上、北口榛花オリンピックで金メダルを生んだチェコ人コーチとの深い絆! 世界で戦うための秘訣は?をお届けしました。