今年は毎日のように熊が出没した、熊の被害があったなどのニュースを目にするようになりました。
今年2023年ほど、出没情報や被害があったというのを聞いたことがありませんでした。
アーバンベアという、人里でも平気で行動する熊もいるとか。
熊の出没が多く、生活に支障が出ている地域の方もいると思います。
47都道府県のうち、山深い地域ではそうなのだろうと思っていましたが、なんと自然いっぱいの九州には熊がいないというのです。
そこで、熊が九州にはいないのなぜなのか?2023年の熊の出没が多い県はどこか?を調べていこうと思います。
熊が九州にいないのはなぜ?
特急電車に「ゆふいんの森」という名前をつけるほど、山林の多いイメージの九州ですが、そこに熊がいないと知り、ちょっとしたショックを受けました。
熊本には、くまモンがいるのに野生のクマはいないのかと…。
熊は日本中にいて当然だと思い込んでいたのは、間違いだったんです。
熊は山深いところにならいそうですが、なぜ九州に熊がいないんでしょうか。
昔は熊がいたそうなんです。
しかし、時が経ち九州で熊が絶滅してしまった理由はなんでしょうか。
九州の山林は人工林であること
九州の山は人工林が多く、餌となるどんぐりがないため熊が生存できないというのです。
山には、植林された杉やヒノキなどの針葉樹が多いということなんですね。
逆に言えば、ブナの木などの広葉樹が少ないということです。
ツキノワグマは、基本的には「どんぐり」などの植物を食べ、昆虫もたべる雑食性の動物です。
ツキノワグマは何を食べているのでしょうか。
- 春:ブナの葉やさまざま植物
- 夏:アリやハチなどの昆虫
- 秋:ドングリなど木の実
こういったものを食べています。
九州では50%が人工林のため、どんぐりの実をつけるブナの木が少ないということなんですね。
餌がなければ、生きていけないということです。
山林開発で生育環境が悪化したこと
九州の山林は、なだらかな地形ですので開発などで、それまであった広葉樹林が伐採されたそうです。
熊の生育に適した森がなくなっていったことで、生存できなくなってしまったんですね。
九州に生息していた野生の熊は、明治維新後の山林開発で頭数が激減して、戦であ前には一頭残らず絶滅したと、ドラえもんの本に書いてあった。じゃあ、熊本生まれのクマモンはどこからやってきたんだろう?
奴は電車に乗れるくらい知能が高いから、隣国からやってきたとしか思えない— じゃじゃ (@VivetourMasa) February 9, 2015
山があるところになら、野生の熊がいると思うのは間違いだったんですね。
開発が進んで森自体がなくなって住処がなくなってしまったら、熊も生きてゆけないということなんです。
そして、餌がないというのも致命的なことです。
それで今、色々な場所で熊が里に下りてきて問題が起きているということなんですね。
熊の出没が多い県はどこ?
熊の出没が多いと言ったら、北海道が一番です。
北海道にしかいないのはヒグマです。
ヒグマは、国内では北海道のみに生息する陸棲哺乳類で最大の種です。
出遭わないようにするのが一番の動物ではないでしょうか。
今年は熊がいたるところで出没していますが、全国で熊の出没が多い県は何県なのかを調べていこうと思います。
出没数からみてみると
環境省のクマ出没情報を見てみましょう。
都道府県から聞き取ったものをまとめてあります。
北海道とクマの生息していない8県は、調査外となっています。
環境省の資料によりますと令和5年9月末までの出没数で、上位5位までは下記のようになっています。
- 秋田県・・・636件
- 岩手県・・・597件
- 長野県・・・209件
- 新潟県・・・172件
- 青森県・・・142件
北海道警による調べでは、2023年の北海道におけるクマの出没情報は9月17日時点で2667件(速報値)で、 過去最多だそうです。
北海道は、出没数も桁違いに多いですね。
ちなみに秋田県ですが去年の同時期には、熊の出没件数はたったの40件だったんです。
今年は、異常なほど出没件数が増えています。
どんぐりが凶作の場合は、里におりてくることが増えるため今年は出没件数がとても多いです。
そして、それに伴って熊の被害に遭う人が多くなっています。
熊出没マップをみてみると
熊との遭遇は、命を失う危険性があります。
熊に逢わないよう危険を回避するために、各地域で熊の出没マップが作られています。
目撃情報や被害状況を表したものが出ています。
新潟県の熊目撃情報マップ、もはや県そのものが熊に取り込まれてて佐渡ヶ島に逃げるしか無い🐻
まさか西暦2023年にもなって熊VS人間が本格化してくるとは… pic.twitter.com/hKiAG91KSv
— あいろん@YouTube13万人感謝! (@ironboy1203_) November 15, 2023
いたるところに出没ポイントのマークがあり、新潟県の形ができてます!
都道府県別のマップですが、どれも印だらけといった印象を受けます。
熊による人身被害は?
こちらも環境省による令和5年10月末までの資料によりますと
- 被害件数・・・164件
- 被害者・・・180人
- 死亡者・・・5人
【全国】クマによる人的被害マップ~これだけの人が襲われている(2023.4~10)#熊 #被害 #マップ pic.twitter.com/iHM02D4C7M
— あきら (@whiskeyathome) November 18, 2023
多くの方が被害に遭われて、命を落とされている方がいらっしゃるのは本当にお気の毒だと思います。
とにかく、熊に遭遇しないようにすることが一番ですね。
まとめ
北海道のように山深いわけではない私たちの町にも、熊の目撃情報が出たことがあるんです。
多分イノシシかニホンカモシカなどの他の動物と見間違えたのだろうと思っていましたが、本当に熊だったということがあったのです。
それほど熊が人里に出没しやすい状況になっているということですね。
北海道にヒグマがいるなら、九州にも熊はいるだろうというのは間違いでした。
九州には熊はいないんですね。
これは意外でした。
なぜ熊が九州で絶滅したのか?ですが、九州の山林が熊の生存できる環境でなくなってしまったことが大きな理由でした。
2023年の全国でクマの出没の多い県を調べてみると、北海道はダントツですが東北地方が格段に多く、続いて新潟や長野に多いことがわかりました。
出没数が多いところにやはり人身被害も多いです。
野生の熊は、食べ物(どんぐりなど)がないから人の居住するエリアに入ってきてしまっています。
冬眠に入る手前の今が、一番熊が出没するのではないかと思いますが。
今後、熊の多い地域でこれ以上の被害者が出ないことを願っています。
以上、熊が九州にいないのなぜ?2023年の熊の出没が多い県はどこ?をお届けしました。