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クマ駆除をかわいそうだと言うの誰?批判される熊ハンターの現状と気持ちは?

クマ駆除をかわいそうだと言うの誰?批判される熊ハンターの現状と気持ちは?
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今年のクマの人身被害は、令和5年度の集計がまだ途中の10月末の時点で164件出ています。

うち、被害人数は180人で死亡者は5人となっています。

令和4年度は、71件の被害件数のうち被害人数が75人で、死亡者は2人でした。

被害件数も、被害者も死者の数も昨年の倍かそれ以上です。

これほどまでに被害が出るとクマを駆除することをせざるを得ませんが、それを「かわいそう」と必ずどこかの誰かが言ったりします。

クマの駆除を請け負っているのは、ハンターの方達です。

今年は多くの地域で熊のハンターがいなければ、安全に暮らせないところまで来ているといっても過言ではないでしょうか。

そこで、クマ駆除をかわいそうだと言うのは誰?批判される熊ハンターの現状はどのようになっているのか、またハンターはどんな気持ちでいるのかを探っていきたいと思います。

 

クマ駆除をかわいそうだと言うのは誰?

今年は春からハイペースで熊が出没しています。

特に、冬眠前の秋は熊が多くの餌を求めて歩く時期。

にもかかわらず、今年はどんぐりが大凶作のため餌を求めて熊が人の住む地域へ出てきてしまい、人に危害を加えています。

クマの駆除をしなくてもよい環境であれば、それに越したことはないでしょうが、駆除をせねばならない状況になっています。

そこで、動物愛護の観点から駆除は「かわいそう」という声が上がっていますが、いったいどんな人?誰が言っているのか?調べていきましょう。

 

クマ被害のない遠方よりの苦情が多い

「クマの駆除はかわいそうだからやめて」「クマを殺さないで」のようなクレームが、熊被害の対応をしている自治体に入るといったことが、よくあるようです。

 

富山県のケース(11月)

クマによる人身被害が出ている富山県で、県に対してクマの駆除への抗議の電話が一日に何件もあるというのです。

「殺さずに保護すべきだ」と主張する電話が、一日に4,5件あり業務に支障をきたしているとのこと。

人身被害や出没に関する報道が10月にあり、それ以降に抗議の電話が増えるのだそう。

内容は「クマがかわいそう」「なぜ保護しないのか」といったものが多い。

県外からとみられる電話も多いとのことです。              引用:北日本新聞

 

秋田県のケース

秋田県の猟友会の方のお話です。

クマの被害を防ぐためニュースでクマを駆除したと知らせるのですが、それを見て抗議の電話が入るようになったのは、2.3年前からだそうです。

町や村、猟友会にまでクレームの電話が入るとのこと。

「かわいそう、なんで殺した」といった内容で非難されるんです。

『なんで殺すんや。可哀想やないか。』とか、なぜか関西弁での抗議が…。

このように、クレームの主が首都圏や関西の大都市に住む人たちということもあるようです。

そして秋田県の場合、県内に住む人からの抗議は一切なかったそうです。

野生のクマもペット感覚で見てしまう現実を知らない都会の人たちが、こういったクレームを入れてくることがあるようです。

それに対して「X」Twitterでは

自分が危険区域にすんでいたら?と考えれば理解できそうに思うのですが…

 

全ての抗議電話の主がクマの駆除のことだけを言いたいのではなく、そこを入り口にしてただ文句をつけたいだけの人も一部あるようです。

非常に悪質ですが、何かのストレスをぶつけてくる人というのも必ずありますよね。

 

自然保護団体からの苦情もある

自然保護団体で、「かわいそうだから、クマを駆除しないで」と訴えているところもあるようなんです。

クマの命を守りたい一心のような活動で、疑問を感じます。

 

一般財団法人日本熊森協会

どんな団体かですが、自然への感謝と畏敬の念を持って全生物と共存する社会を築くことが、熊森の考える自然保護であるとの考え方のようです。

クマなど大型野生動物の保護事業にも力を入れているため、クマ駆除には反対の立場の方々です。

このような投稿をしています。

 このようなことを意見したり、国や自治体に要望をしたりする団体です。

「くま保護基金」という寄付を募り、クマや野生動物を守る運動をしているそうです。

クマの食料であるどんぐりを森に運ぶという活動もしているそうです。

人間の命についてあまり語られていませんが、クマの命が最優先だということなのでしょうか?不思議です。

 

一般社団法人日本ヴィーガン協会

この団体は「地球の問題、あなたの問題、ヴィーガンで解決することがあります」とヴィーガン食が地球を助けるといった考えでヴィーガンの普及を進めている団体のようです。

その中で、動物保護を掲げていて「クマ部・どんぐりステーション」なるものがあるそう。

そこで集められクマの食料であるどんぐりを冬眠前の時期だけ山に届けることをしているそうなんです。

「どんぐり運び」日本熊森協会と同じような活動ですね。

2021年から、山主の依頼などで熟練者の指導のもと協会の方が運んでいるとのことですが…。

こうすることで、結果的にクマを駆除しなくて済むということなのでしょうか。

これについても、「X」で様々な投稿があります。

中には、どんぐりをまくことをしても良いという意見も出ていますね。

いろいろなところから集めたどんぐりを山にまいてしまっても、生態系の問題は起きないものなのでしょうか?

色々な考え方はあって当然ですが、クマとの遭遇は人間の命を脅かすというところを一番に考えるべきではないでしょうか。

 

批判される熊ハンターの現状は?

マタギという人たちをご存じでしょうか?

クマ狩りの猟師ではないか?ぐらいは知っているという人もいそうですが…。

マタギ(又鬼)とは、日本の東北地方・北海道から北関東、甲信越地方にかけての山間部や山岳地帯で、伝統的な方法を用いて集団で狩猟を行う者を指します。熊ハンターとの違いは、独特の宗教観や生命倫理を尊んだという点が違います。出典:Wikipedia

現在ではマタギのような生活をしている人はいませんので、野生動物の獣害などが発生した時は、猟友会などに所属するハンターの方々に獣害をもたらした動物の駆除をお願いすることになります。

本業は他にあり、地域住民の生活を守るためにほぼボランティアのような形でハンターとして活動している人たちなんです。

「クマの駆除をするなんて、クマを撃つなんて」と批判を受けるハンターの現状はどのようなものでしょうか?

 

ハンターの現状は

今年は、北海道や東北地方やその他の地域に熊が異常なほど出没しています。

猟友会に所属しているはハンターは、自治体から依頼を受け、猟友会のハンターがクマ駆除を行っています。

テレビのニュースでハンターの方が映ることがありますが、だいたいご高齢の方が多いですよね。

ハンターは命がけで熊を駆除するという仕事をしてくれていますが、高齢化と担い手不足という問題があるのです。

 

ハンターに対して若者が興味を持たない

ハンターは、もともとは狩猟をしたい人や害獣駆除などで狩猟をせざるを得ない人がやり始めています。

銃を持つということは難しく、法律や規則など面倒なことも多くお金もかかるそうです。

北海道猟友会の会員数は5361人で、現在の会員数はピーク時の4分の1近くまで減っているそうです。

銃を持って山に入り野生動物を獲ることを今の若者があえて選択するとは思えません。

今回のように依頼されてクマの駆除をしても批判の的にされることがあると、余計にハンターになりたい人は減ってしまうでしょう。

 

クマを獲ってもお金にならない

猟で獲ったクマをお金にする場合、昔は毛皮や肉、熊の胆などを売っていたそうです。

過去には一頭が100万円ぐらいになったこともあったようです。

クマを撃つことは、地域の安全を守っているんだという誇らしい気持ちにもなり、それがお金にもなる時代があったんですね。

しかし現在では、クマの毛皮もお金にならなくなり、薬事法とワシントン条約により熊の胆の商取引が禁止で、クマを撃ってもお金にならなくなったのだそうです。

今は、少しの日当と報奨金(一頭につきいくら)が得られるだけの、ほとんどボランティアのようなものになっているそうです。

 ボランティアなのに、やるかやられるかの命がけなんですよね。

これだけ割に合わないことを今の若い人たちがやるとは思えません。

それがハンターの高齢化と担い手不足の現状を招いているのです。

これからどうしていくかの対策が必要になりそうですね。

 

批判を受けるハンターの気持ちは?

「かわいそうだから、クマを撃たないでほしい」などの批判を受けるハンターは、どんな気持ちでいるのでしょうか。

北海道の猟友会の方がインタビューに答えています。

7月にOSO18が駆除された時も苦情がありましたが…、

「撃ったたことによって誹謗中傷がどんどん出てくるって馬鹿な話がないからね。私はね共存っていうのは100%ありえないと思ってるから。このまんまほったらかしていたらね共存のどころの騒ぎでない。人間がね檻に入って歩かなきゃならない時代ができてくるちゅうこと。我々だってかわいそうやと思うよ、思うけどやはりね、そういうその被害にあった人のね遺族だとかね兄弟親戚のことどう思ってるのかと。広い土地を持ってそこに放して自分たちが管理してくれるんならね誰も殺さないんですよだけどそれは できるわけがないわけだからだからやむを得ないです」

他には、「パートの収入程度の報酬で(命がけで)やっているのはばかげているが、やらざるを得ない」とも話しています。

このお話からすると、「やりたくてやっているわけではない、やらざるを得ない」というお気持ちなんでしょうね。

 

クマによる被害のニュースの反応から読み取れるものは

本日クマ被害のショッキングな内容のニュースがあり、それに多くの人が反応しています。

「X」Twitterでの反応をみてみましょう。

  • これでも「熊かわいそう」とか言う奴いるん?
  • 人里に現れたクマを殺すのは可哀そうとか、エサを 与えれば共存できる! と言ってた人は猛省してほしい
  • 人を襲う可能性がある熊を「クマちゃん」と表現して、ハンターに抗議する人たちは、この事件を直視したらエエ。
  • 動物愛誤はこれで駆除するなと…? 人味を覚えたクマは人=餌になるんだよ…
  • 安全な所からクマが可哀そうとか言ってた人、野生はこうなるんだぞ。ペットレベルじゃないんだぞ。

このような意見が出ています。

クマをペットのように「くまさん」呼ばわりしている方々には、このような恐ろしい現実を理解して欲しいと思います。

里におりてくるクマ、人を襲う可能性があるクマを放ってはおけないんです。

駆除せざるを得ないのです。

 

まとめ

クマに襲われ命を落とす方もいらっしゃるなかで、クマの駆除はかわいそうと言って抗議の電話を掛けるなんて、どこの誰なんだろうとの思いで調べてみました。

問題が起きている地域に住んでいない、いわゆる都会の方や動物保護団体などが、自治体などに「クマを殺すべきではない、共存すべきだ」などのクレームの電話や要請をしているようですね。

現状として、クマの駆除はハンターの方達が少しの報酬でほぼボランティアに近い形で請け負ってくれていますが、これは「やるか、やられるかの命がけ」であるというところなんです。

批判をされながら複雑な思いでクマの駆除を請け負う熊ハンターの方が、結果的にクマの出没する地域のみなさんを守ってくれているんですよね。

ありがたいことですね。

動物保護はわかりますが、クマはペットではなく野生動物であり人を襲う可能性のある動物です。

かわいそうでも駆除する必要があることを理解しなければいけないと思うのです。

みなさんは、クマの駆除をすることをどう思われますか?

以上、クマ駆除をかわいそうだと言うの誰?批判される熊ハンターの現状と気持ちは?をお届けしました。